1.リフォームの見積書でチェックするとよい項目
1-1.日付
この見積書が作成された年月日です。見積りが複数になってきた時は、どの時点の見積りなのかを確認しましょう。
また、材料費や人件費は時期によって変動するため、見積書には有効期限が設けられるのが一般的です。この期限を過ぎると再見積りが必要になり、金額が変わってくる可能性があります。いつまで有効な見積りなのかも合わせてチェックしておきましょう。
1-2.工事項目・仕様
工事の内容や商品名が、希望しているリフォーム内容と合致しているか確認しましょう。万が一、型番を間違えたままリフォームが始まってしまうと、希望とは違う設備で工事が進んでしまう可能性があります。使用する設備や部材のメーカー名や型番が記載されていれば、カタログやインターネットで合っているか調べておくと安心です。
1-3.単価
多くの部材は「床1㎡あたりの価格」や「塗装1㎡あたりの価格」など1個あたりの価格単価が、見積上に記載されます。単価が記載されていた商品が同じなのに他社に比べて単価が高すぎる場合、担当者に理由を尋ねてみましょう。
また、単価で記載するのが難しい養生費や処分費などは「一式」と表示されるのが一般的です。「一式」と表示された見積項目の内容が分かりにくい場合は、工事の詳細を確認しましょう。
1-4.数量
使用する部材の個数・施工面積などがあっているか、プランと照らし合わせて確認しましょう。例えば塗装面積100㎡のところを150㎡と不当に増やされていれば、金額が上がってしまうので注意が必要です。ただしリフォーム会社によって面積の算出に違いがあるので、会社ごとに多少の誤差がでてくることはあります。また、壁紙は切りしろ分を含むため、実際の面積よりも多く見積書に記載されることがあります。
1-5.諸経費
工事に間接的にかかわる費用は「諸経費」として計上されることがあります。例えば、設計者の人件費や材料の運搬費などです。業者によって諸経費の金額は異なりますが、工事費全体の10〜15%くらいが一般的です。諸経費が高いと感じた場合は、担当者に確認しましょう。
1-6.合計金額
各項目を確認したら、すべての項目を合計します。2回、3回と見積書を修正していくうちに、合計金額を修正し忘れてしまうミスも起こり得るでしょう。正しく総額が出されているか、ご自身でも計算してみると安心です。
2.希望のリフォームを叶えるためにおさえておきたいポイント
2-1.詳細な内容が書かれているか見る
「一式」表示が多かったり、総額だけしか書かれていなかったりする見積書には要注意。工事内容がはっきりしないため、後々トラブルの原因になることも。商品の型番や使用する材料名など、細かく内容が記載されている見積書が理想的です。なお部分的に「一式」と表示されているのは問題ありませんので、あまりにも多すぎて内容が不明瞭な場合は気をつけましょう。
2-2.見積書の金額だけで判断しない
複数のリフォーム会社から見積りをとる方は、「“金額の高い・安い”だけで判断しない」ということも大切です。見積書の合計金額が安いからという理由だけで契約すると、「部材のグレードが思っていたより低い」「希望していた工事が含まれていない」など、失敗の原因になることも。その金額にはどんな工事が含まれているのか、またどんなグレードの商品が使われているのかといった見積りの根拠をはっきりさせて比較検討しましょう。
2-3.不明点があれば積極的に質問する
リフォームの見積書では、専門用語など理解しにくい項目もあるかもしれません。分からないことや疑問に思ったことは、そのままにしないことが大切です。もし気になる点があれば「これは何のための費用なのか?」「なぜこの金額になるのか?」など、担当者にどんどん尋ねてみましょう。
3.まとめ
リフォームの見積書は、単に総額をチェックするだけが役割ではありません。工事内容や商品名、価格を細かく確認して、リフォーム内容を検討するのに役立てられるものです。必ずしも1回目の見積書で決断する必要はありませんので、希望や不明点があれば担当者と話し合い、より良いリフォーム工事ができるようにすり合わせを行うのがポイントです。
また、見積書は「信頼できるリフォーム会社か?」「担当者との相性は良いか?」を見極める材料にもなります。見積書の内容をきちんと説明したうえで、質問にも誠実に答えてくれるリフォーム会社を選びましょう。