1. シンクの最新機能
1-1. 汚れにくいシンクの形状
最新のシンクはワークトップや排水口との間につなぎ目が少なく、汚れがたまりにくい形状になっているものが多くあります。また、シンク内に傾斜や段差がついていて、水がスムーズに流れる構造になっているものも。汚れや野菜くずがシンク内に広がりにくく、自然と排水口に集まるため、お掃除が楽に。また従来のシンクに比べて水切れがよく、すばやく乾くことで水垢がつきにくくなっている商品もあります。
出典:クリナップ ステディアカタログ
1-2. 作業スペースが広がる多層構造シンク
最新キッチンではシンクにプレートやカゴを設置して、作業スペースを広げられる商品もあります。穴あきプレートは、洗った野菜を置いたり、茹でた麺を湯切りしたりするのに重宝するでしょう。フライの衣付けなどワークトップが汚れやすい作業も、シンクの上で行えばサッと水で流すだけで掃除することができます。
出典:パナソニック リビングステーションV-style
1-3. 手で触れずに水が出るタッチレス水栓
水栓のセンサーや吐水口に手をかざすだけで、水を出したり止めたりできるタッチレス水栓も人気です。手に泡や料理中の汚れがついているときもレバーを触らずに水を出せるので衛生的。また水が勝手に止まるので出しっぱなしにならず、いつも通りに使うだけで水道代の節約にもなります。
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2. コンロの最新機能
2-1. 汚れのつきにくい表面加工
最新のビルトインコンロは、表面素材や形状が工夫されていて、従来よりも掃除がしやすくなっている商品がたくさんあります。表面素材は焦げ付きづらい強化ガラスやガラスコーティングのホーローなどがよく使われています。またガスコンロのお掃除で手間のかかる五徳も、以前に比べると汚れがつきにくく、軽量でサッと取り外して洗えるようになっています。IHクッキングヒーター(以下「IH」という)は天板がフラットで、吹きこぼれや飛び散りも手軽に拭き取れるため、お掃除を簡単にしたい方には特におすすめです。
2-2. 時短・簡単調理につながる
最新のコンロには、時短調理ができる機能を搭載した商品もあります。たとえば従来のグリルでは肉を焼いたり揚げ物を温め直したりするとき、表面には短時間で焼き色がつきますが、食材の中まで火を通すのには時間がかかってしまいます。そこで役に立つのが電子レンジ機能を内蔵した最新のIHで、レンジ加熱で中まですばやく火を通しながら、同時にグリルで表面をカリッと焼き上げることができます。最新コンロによっては、食材の温度を測定して、火加減や時間を自動で調整してくれる機能もついており、生焼けや加熱しすぎなどの失敗がしにくく、調理が簡単になります。
2-3. アシスト機能で手軽に調理
コンロによっては、IHの温度設定をすると、鍋底の温度をキャッチして、焼き物や揚げ油の温度をキープしてくれる商品も。ハンバーグや餃子など定番メニューの調理をアシストする機能がついているコンロなら、温度を自動設定してくれたり、裏返すタイミングをお知らせしてくれたりします。商品によってはIHの電流制御で鍋の中に対流を起こして、煮込み料理の焦付きを低減できる機能がつけられることも。
またIHだけでなくグリルにも、タイマーで自動消火できたり、トーストや焼き魚を焼くときに自動で火加減を調整する機能がついていたりすることがあります。こういったIHやグリルのアシスト機能をうまく使うことで、調理がもっと手軽になったり、適温で火を通すことで美味しく仕上げられるようになったりするかもしれません。
3. 換気扇から最新のレンジフードに
3-1. 自動洗浄機能でお掃除をラクに
最新のレンジフードには自動洗浄機能がついた機種があり、油汚れの掃除が格段に楽になります。最も掃除の手間がかかるファンやフィルター部分は自動で洗浄され、集めた油汚れは「専用トレイ」にたまる仕組み。日常のお手入れはレンジフード本体の拭き掃除と、専用トレイをはずして食洗機で洗う程度ですみます。
3-2. 自動省エネ運転機能で電気代削減
レンジフードによっては、自動省エネ運転機能で電気代を削減できる商品も。センサーで調理しているものの温度を検知して、自動で風量を調整してくれるという機能です。必要な換気量に調整されるので、手動に比べて自然と電気代が削減されます。
3-3. ガスコンロやIHとの連動機能
ガスコンロやIHの点火や消火と連動して、自動でオンオフできるレンジフードも便利です。ガスコンロやIHを点火するとレンジフードも自動でオンになるので、うっかりつけ忘れることがありません。火を消したあと一定時間たつとレンジフードも自動でオフになるため、消し忘れがなくなって節電にもつながるでしょう。注意したいのは、この連動機能はすべての商品で対応しているわけではないという点。連動機能付きのレンジフードと、それに対応できるガスコンロやIHを選ぶ必要があります。
4. キッチン収納の最新機能
4-1. 収納量がアップ
キッチン本体のキャビネットは、以前に比べると収納できる容量が増えています。奥行きいっぱいまで物を入れられる引き出しになっていたり、無駄なスペースができないように小物をしまえる浅いトレイがついていたりと、立体構造でデッドスペースも活かしてたくさん収納できるよう工夫されています。同じサイズ感のキャビネットでも、キッチンがすっきり片付くようになるでしょう。
出典:リクシル シエラS
4-2. 出し入れしやすいフロアキャビネット
シンクやコンロ下のキャビネットは引き出しタイプが多く、小さな調理器具も整理整頓しやすくなっています。コンロ下には加熱調理に使うフライパンや調味料がしまいやすい収納、シンク下には下ごしらえに使うザルや包丁がしまいやすい収納といったように、使う場所の近くに取り出しやすい収納が設けられているのも特徴です。使いやすい収納で、調理中の道具の出し入れや片付けがスムーズになるでしょう。
出典:TOTO ザ・クラッソカタログ
4-3. 高さがあっても使いやすい吊り戸棚
吊り戸棚の高さは、メーカーによって50cm・60cm・70cmなどさまざまなサイズがあります。目線くらいの高さの吊り戸棚を選ぶと手が届きやすいですが、「窓にかぶらないか?圧迫感がないか?」なども考える必要があります。最近は目線の高さまで降ろせる昇降機能がついた吊り戸棚もあるので、踏み台なしでスムーズに使いたい場合は、昇降機能付きを選ぶのも一つの手です。
吊り戸棚を設置したとき、地震発生時に頭上から物が落ちてこないか心配な場合は、一定以上の大きさの揺れでロックがかかる機能がついた扉を選ぶとよいでしょう。また扉が閉まるときのバタンという衝撃音や指挟みが気になる場合は、閉まる直前にブレーキがかかって、静かに閉まる機能がついた商品もあります。
5. まとめ
最新システムキッチンにはさまざまな便利な機能がありますが、メーカーによって得意としている機能が異なります。「最新のIHやレンジフードがほしい」「収納を重視したい」など優先順位を決めて、ご自身の希望に合う機能が搭載されているキッチンを選ぶのが、リフォームを成功させる近道です。たくさんの機能があるため、自分だけで比較検討するのはなかなか難しいことも多いでしょう。そういった場合は、リフォーム会社にアドバイスをもらうのがおすすめです。お近くのリフォーム会社で、さまざまなメーカーを取り扱っている会社に相談すると、機能を比較検討しやすいでしょう。