1. おしゃれで使いやすいキッチン収納の基本ポイント
1-1. 見せる収納を取り入れる
物をすべて隠して収納するとすっきりしますが、「見せる収納」を上手にミックスすることで、おしゃれ度と使い勝手の両方が向上します。お気に入りの食器や道具を飾ることで家事のモチベーションが高まったり、よく使う道具や調味料を手の届く場所に出しておくことで料理中にサッと取り出せたりするのもメリットです。
<おしゃれな「見せる収納」のポイント>
・同じシリーズや色で統一感を出す
・用途ごとにグルーピングする
・背景とのコントラストを意識する
1-2. 収納する物と位置をよく考える
キッチン収納を考える際は、「何を」「どこに」収納するかを十分に検討しましょう。
<横の配置>
キッチンのエリアごと(シンク、コンロ、作業台)に使うものを収納するのが基本です。シンク下にはザルやボウル、コンロ周辺にはフライパンやフライ返し、作業台の近くにはまな板や調味料などを配置すると作業がスムーズになります。
<縦の配置>
中段に使用頻度が高いもの、上段に軽いもの、下段に重いものを収納するのが理想的です。腰をかがめたり、手を高く伸ばしたりする動作が減り、疲れにくいキッチンになります。
<家族に合わせた配置>
家族みんなが使うものは取り出しやすい位置に、子ども用のお皿や食器は子どもの手が届く低い位置に収納するなど、使う人に合わせた配置を工夫することで、家族全員が使いやすいキッチンになります。
1-3. 家電やゴミ箱の定位置も決める
お手持ちの家電をリストアップし、どこに置くかを計画しておくことで、コンセントの位置や作業スペースの確保がスムーズになります。家電の置き場所を確保するため、キッチンリフォームと家電の買い替えのタイミングを揃えるのもおすすめです。
ゴミ箱の配置も見落としがちですが、インテリアに大きく影響します。見えない場所に置けるように扉付きの収納スペースを確保したり、デザイン性の高いゴミ箱を選んだりすることで、キッチンの美観を保ちましょう。

2. 理想を叶えるキッチン収納のリフォームアイデア
2-1. マグネット収納が使えるキッチンパネルを設置する
磁石がくっつくキッチンパネルを調理台の前やコンロまわりに設置すると壁面収納の可能性が広がります。マグネットタイプのフックや収納棚が使えるようになり、調味料スタンド、キッチンペーパーホルダー、よく使うキッチンツールなどを手の届く場所に自由に配置できるため、調理スペースをより効果的に活用できます。
2-2. 最新式のシステムキッチンに交換する
最近のシステムキッチンは収納力が大幅に向上しているので、キッチン本体を新しいものに交換するだけでも整理整頓しやすいキッチンになります。開き扉から引き出し式へ変えると、奥のものまで見渡せて使い勝手が向上。専用トレーやラックがついたシステムキッチンなら、小物類もすっきりと収納できます。
2-3. 背面に大容量の収納を設置する
対面キッチンの背面を活用して、大容量収納を設置するのもおすすめです。天井まである背面収納なら、家電から食器、ストック品までたっぷりと収納できます。腰くらいの高さのカウンタータイプの背面収納を選べば、カウンター上を作業スペースとして活用することも可能です。
2-4. ダイニング側の収納を充実させる
キッチンからダイニングへの動線を意識した収納計画で、料理から配膳、片付けまでの一連の流れをスムーズにできます。キッチン前面に開き扉や引き出しタイプの収納を設置すれば、食器やカトラリーをダイニングテーブルのすぐ近くに収納可能。オープン収納にすれば見た目も美しく、取り出しやすさも向上します。食器だけでなく、リビングやダイニングで使う日用品(爪切りやお薬箱など)をしまう場所としても活用できます。
2-5. パントリーを設置する
キッチンの近くの空いたスペースをパントリーとしてリフォームすれば、収納力が大幅アップします。普段はあまり使わない調理器具や食材のストックを収納するほか、冷蔵庫や電子レンジなど家電を置くスペースを確保することもできます。ドアを閉めれば中が見えないため、LDK全体のすっきり感を保てるのも魅力です。
2-6. 昇降式の吊り戸棚を取り入れる
キッチンの上部空間を有効活用するなら、昇降式の吊り戸棚がおすすめです。手動か電動で必要なときに下へ降ろすことで、中のものが取り出しやすくなります。特に身長が低めの方や、高いところに手を伸ばすのが辛い方に便利で、頻繁に使わないけれどかさばるものなどの収納に適しています。
2-7. 壁面にニッチ収納をつくる
壁面にくぼみをつくったニッチ収納は、スペースを取らずに収納力をアップできます。作業台の正面やコンロの側面のニッチは、よく使う調味料置きなどに最適です。キッチンとダイニングの間の腰壁にニッチをつくると、日用品の収納やディスプレイスペースとして使えます。

3. まとめ
キッチン収納の改善は、日々の家事を楽にし、暮らし全体の質も向上させます。古くなったシステムキッチンを交換するリフォームだけでも、収納量が上がって整理整頓しやすくなることが多いです。その上で背面収納や前面収納、ニッチ、パントリーなど、追加の収納スペースも検討してみましょう。
どこまでリフォームするかは、予算と優先順位、物の量などにもよって異なります。信頼できるリフォーム会社に相談してプランを立ててもらうのがおすすめです。