1. 冷蔵庫の容量と必要な設置スペース
冷蔵庫のカタログには「〇〇L」と容量が書かれており、数字が大きいほどたくさんの食材を入れることができます。家族の人数や買い物の量を考えて容量を決めましょう。これから家族が増えるご家庭や、お子様の成長に合わせて収納する食品の量が増える可能性があるご家庭は、先々を見据えて大きめのサイズを選ぶと安心です。
家族の人数 | 冷蔵庫のサイズ目安 | |
---|---|---|
容量 | 横幅 | |
1人 | 240〜290L | 54.0〜60.0cm |
2人 | 310〜360L | 54.0〜60.0cm |
3人 | 380〜430L | 60.0〜65.0cm |
4人 | 450〜500L | 60.0〜68.5cm |
5人 | 520〜570L | 65.0〜68.5cm |
6人 | 590〜640L | 68.5〜80.0cm |
家族の人数 | 冷蔵庫のサイズ目安 | |
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容量 | 横幅 | |
1人 | 240〜290L | 54.0〜60.0cm |
2人 | 310〜360L | 54.0〜60.0cm |
3人 | 380〜430L | 60.0〜65.0cm |
4人 | 450〜500L | 60.0〜68.5cm |
5人 | 520〜570L | 65.0〜68.5cm |
6人 | 590〜640L | 68.5〜80.0cm |
冷蔵庫を設置するときは、周囲に放熱スペースやドアを開くスペースを確保しなければなりません。商品によっても異なりますが、目安は本体寸法プラス「上部5〜10cm・左右1〜10cm」です。冷蔵庫の容量が決まったら本体の寸法を調べて、必要なスペースがキッチンにとれるか確認しましょう。また冷蔵庫を購入する前に、ご自宅の玄関や廊下などをスムーズに運べるか廊下の幅や玄関の幅を確認しておくと安心です。
2. 冷蔵庫の設置場所はどこがいい?
2-1. 家族が使いやすい位置に置く
キッチンの入口近くに冷蔵庫を置くと、リビングやダイニングからのアクセスがよくなります。キッチンで料理をしている家族の後ろを通らずに、冷蔵庫から飲み物が取り出せて便利です。冷蔵庫がリビングから目立ち見た目が気になる場合は、デザイン性が高くおしゃれな冷蔵庫に買い替えるとよいでしょう。
2-2. リビングから見えにくい位置に置く
オープンキッチンなどで生活感を隠したい場合は、リビングから目立ちにくい場所に冷蔵庫を置くのがおすすめ。キッチンの一番奥や、パントリー内に置けるようレイアウトしましょう。冷蔵庫の物を取りたい家族が、料理している人の背後を通ることがあるので、キッチンの通路を広めにとると安心です。
2-3. ガスコンロの近くに冷蔵庫を置かない
冷蔵庫は庫内の熱を外に放出することで冷える仕組みです。ガスコンロを使うと鍋だけでなく周囲の温度も上がってしまうため、その真横に冷蔵庫を置くと、冷蔵庫が熱を放出する効率が悪くなってしまいます。熱が逃げにくい中で、それでも冷やそうとがんばるため、結果的に余計な電気代がかかってしまうこともあります。
そのためキッチンのレイアウトを決めるときは、ガスコンロと冷蔵庫は一定距離を離して配置するのがポイントです。なるべく涼しい環境に冷蔵庫を置くことで、電気代の節約につながります。
3. 冷蔵庫のドアの種類もキッチンレイアウトに関係あり
3-1. 片開きドア
一枚扉を片手で開くだけで、冷蔵庫の中身をすべて見渡せるのが片開きドア。左側に壁があるなら右開き、右側に壁があるなら左開きだと、扉が邪魔にならずに冷蔵庫の中を見渡せます。壁ギリギリに冷蔵庫を寄せすぎると、扉が壁にぶつかって開ききらないことがあるので気をつけましょう。
3-2. フレンチドア
フレンチドアとは、真ん中から左右に開く観音開きのタイプ。大容量の冷蔵庫で多く採用されています。扉の幅が半分になるので、ドアを開けたときも冷蔵庫前のスペースを広く使えるのが特徴です。また、リビングから飲み物を取りに来たときや、反対側のキッチン内から食材を取りに来たときなど、左右どちらから来ても回り込まずに冷蔵庫を開け閉めしやすいメリットがあります。片方のドアだけ開けると、冷気が逃げる面積が少なくてすむので、節電効果も期待できます。
4. トレンドをおさえた冷蔵庫選びのポイント
4-1. 野菜室や冷凍室の位置で選ぶ
これまで「真ん中が冷凍室」の冷蔵庫が主流でしたが、最近は「真ん中が野菜室」のタイプも出回っています。よく使う部屋が真ん中にあると、腰をかがめず出し入れできてスムーズです。冷凍食品をよく使うなら「真ん中が冷凍室」、野菜をよく使うなら「真ん中が野菜室」といったように使用頻度の高さで選ぶとよいでしょう。
4-2. 電気代が安い冷蔵庫を選ぶ
冷蔵庫は24時間365日休まず稼働させるので、省エネ性も重要です。実際に2011年と2021年の冷蔵庫を比べると、10年で約39〜46%も年間消費電力量が下がっているため(※)、買い替えによって電気代が安くなるご家庭も少なくないでしょう。
基本的には小さい冷蔵庫よりも、400〜500Lくらいの大型冷蔵庫のほうが省エネ性能は高くなっています。モーターの回転数を効率化するインバータ制御や、外からの熱が伝わりにくい真空断熱材など、省エネにつながる技術が導入されていることが多いからです。また大きめの冷蔵庫を買うことで、食材の間にゆとりができて、全体に効率よく冷気が行き渡るという背景もあります。
※一般財団法人家電製品協会「省エネ家電deスマートライフ」より。「しんきゅうさん」のデータをもとに、定格内容積401L〜450Lの年間消費電力を比較。
4-3. こだわり機能で選ぶ
最新の冷蔵庫はメーカーごとにさまざまな機能がついているので、必要な機能で選ぶのもよいでしょう。例えば、鮮度を保ったまま素早く冷凍する「急速冷凍」や、解凍せずに食材を切れる「微凍結」、野菜室が乾燥しにくい「保湿機能」などです。
そして便利なのが、給水タンクに水を入れるだけで自動で氷をつくる「自動製氷」。通常は給水タンクや製氷皿といったパーツを取り外して洗う手間がありますが、ボタンで自動的に製氷皿や水の通り道を水洗いするお掃除機能がついた機種も出ています。
5. まとめ
冷蔵庫のサイズや位置を考えながらリフォームすることで、使い勝手がよく光熱費も抑えられるキッチンをつくれます。「買いたい冷蔵庫が入らなかった」「冷蔵庫のまわりに無駄なスペースができてしまった」などの失敗も防げるでしょう。また、レイアウトを変えることで大きな冷蔵庫が置けるなど、冷蔵庫選びの選択肢が広がることも。冷蔵庫選びを含めたキッチンリフォームを提案してもらえる、家電量販店のリフォーム部門に相談するのもおすすめです。