スリム型のレンジフードが設置されたキッチン

個別でのリフォームも可能!レンジフードを取り替えてキッチンを快適に

2021.12.23

古くなると、吸引力が低下したり、しつこい油汚れがなかなか落ちなくなったりするレンジフードや換気扇。最新のレンジフードに取り替えると、そんなお悩みを解決できます。掃除がラクな整流板タイプから、IH・コンロ連動機能付きなど、最近では種類も豊富です。この機会に新しいレンジフードへの取り替えを検討してみませんか。

1.レンジフードリフォームのタイミング

レンジフードの耐久年数はおおよそ8〜10年。油汚れが落ちづらくなったり、吸い込みが悪くなったり異音がするなど、不調を感じたらレンジフードの交換時期といえるでしょう。
もちろん、使用頻度が少なかったりこまめに手入れをしていたりすれば、寿命は多少延ばせます。しかし、特に使用年数が10年を超えたものは、たとえ明確な「故障」がなかったとしても、経年劣化で吸引力は低下しています。また、突然の故障もあり得るのでリフォームを検討した方が良いでしょう。

2.レンジフードリフォームのメリット

メリット1:吸引力アップ
レンジフードを新しくすることで、換気能力がアップします。最新のレンジフードは吸引力自体が非常に強いものも多く、効率良く換気をしてくれます。

メリット2:日々の掃除が楽になる
レンジフードに限ったことではありませんが、油汚れは一度付くとなかなか取れません。しかし、新しいレンジフードにすればこのような「固着した油汚れ」から解放されるので、当然掃除もラクになります。
また、最新のレンジフードはフィルターがないものも多く、お手入れがしやすくなっています。

メリット3:最新機能で手間が省ける
レンジフードの寿命はおおよそ10年程度。設備機器の技術は日進月歩であり、その10年の間にどんどん進化しています。
最近では「10年に1回程度の掃除でも大丈夫」としている自動洗浄機能付きのものや、コンロと連動していて付け忘れ防止・適切な強さでの換気を自動で行ってくれるものも登場しています。これらの最新機能付きのレンジフードを選べば、手間を省くことができ、とても便利です。

3.レンジフードの形式

レンジフードのリフォームをしたいと考えるのであれば、まずはレンジフードについて知っておくとスムーズです。
レンジフードは、「ファン」と「フード」、そして「フィルター」で成り立っています。ファンはレンジフードの部位のなかでも最も重要なもので、汚れた空気を外に排出させて換気させるための羽です。
そしてフードは、そのファンを覆うためのカバーを指します。ファンが直接目に触れないようにする役割をも担うため、スタイリッシュな印象のキッチンを作ることにも役立ちます。
フィルターは、台所で生じた油でレンジフード内部が汚れることを防ぐものです。現在はフィルターがないタイプも多く出回っています。

4.ファンの種類

レンジフードのファンは、主に「プロペラファン」「シロッコファン」の2種類に分けられます。

4-1.プロペラファン

「プロペラファン」とは、扇風機の羽のような形状で、ダクトを通さずそのまま排気するものです。外壁に接しているところに取り付けることを前提とするため、戸建て住宅によく採用されています。
シンプルな形状なので取り付けや掃除も簡単で、換気効率も良いのがメリット。また、安価なのも特長といえますが、外の音を拾いやすく、自らの稼働音も大きいというデメリットもあります。

4-2.シロッコファン

細長い長方形の板が筒状に張り巡らされたファンを「シロッコファン」と呼びます。
シロッコファンは、ダクトを設置することによって外壁に接していないところでも使うことができ、マンションはもちろん、戸建て住宅においても現在はこちらのタイプが主流です。また、プロペラファンに比べると音の静かさは歴然。静音タイプを選べば調理中でもテレビの音や会話が聞きとりやすくなります。
以前は、構造が複雑で羽も多いので、掃除するのに手間がかかるといわれていたシロッコファン。しかし、近年ではワンタッチ着脱のものや、自動洗浄機能が付いているものが出回り、掃除がしやすくなっています。

5.フードの種類

フードの幅は、一般的には60cm・75cm・90cmの3つです。幅が広ければ長いほど費用はかかりますが、消防法で「コンロよりも幅の広いレンジフードを設置しなければならない」と定められています。このため「コンロは75cmサイズだけど、レンジフードは60cmサイズにしよう」などということはできません。
また、レンジフードの形は、主にブーツ型・スリム型・フラット型に分けられます。

5-1.ブーツ型

レンジフードのなかではもっともスタンダードなタイプで、蒸気や匂いを集めるための傾斜状のフードが取り付けられているものです。
キッチンを選ばずに付けられるため、戸建て住宅にも集合住宅にもよく取り入れられています。

5-2.スリム型

薄い長方形の板(横幕板)の下に整流板(煙などの吸引力を向上させるためのもの)を直角に付けたもので、名前の通り非常にスリムな形をしています。
内部構造がフラットなため油汚れが付きにくく、お手入れも簡単です。システムキッチンによく取り入れられる形で、スタイリッシュな印象に仕上がります。

5-3.フラット型(浅型)

他のタイプに比べて縦板の長さが短いため、天井が低い物件におすすめの形です。また非常にコンパクトなので、キッチンスペースが狭い家でも使いやすいという特長があります。
ただ、開放的な空間をつくりやすいのがメリットですが、フィルターが必須であるため掃除がしにくいというデメリットがあります。

6.リフォームを成功させるために、押さえておきたいポイント

レンジフードだけのリフォームができる
キッチン全体のリフォームをしなくても、レンジフード単体でリフォームすることができます。

プロペラ式換気扇からレンジフードへもリフォーム可能
ただし「壁の穴を防ぐ工事」や「シロッコファンの取り付けのためのダクト工事」が必要となるため、まずは専門家に相談することをおすすめします。それぞれのメーカーの特徴や、レンジフードの特性を知ったうえで、要望に合わせた的確なアドバイスをしてくれることでしょう。

メーカーを自由に選べる
システムキッチンと同じメーカーを選ぶ必要がなく、レンジフードを自由に選べます。
※ただし、コンロとの連動式レンジフードを希望する場合は、連動できるものから選ぶ必要あり

レンジフードとコンロの距離は80cm~100cm
先にも取り上げた通り「レンジフードの幅の広さは、コンロの長さ以上にしなければならない」と消防法で定められています。これに加え、火災予防条例では「(グリス)フィルターがコンロから80cm以上離れていること」、建築基準法では「換気フードの高さは、火源から1メートル以下」としています。
特例を除き、レンジフードとコンロの距離は80cm~100cmで設定しなければならないことも、覚えておいた方が良いでしょう。

7.まとめ

「ブーツ型」「スリム型」「フラット型」などがあるレンジフードですが、自分の使いやすいものを選ぶことが重要です。
「今はブーツ型だが、閉塞感がある」などの悩みを抱えているのであれば、スリム型やフラット型を検討する……などのように「今抱えている悩みを解決してくれそうなタイプはどれか」という視点から選ぶのもおすすめです。
毎日立つことになるキッチンは、レンジフードを選ぶことによってさらに快適になります。選択の幅は非常に広いので専門家に相談しつつ、使い勝手はもちろんデザインも考慮して選ぶと良いでしょう。
リフォームを依頼する場合は、「店舗が多い」「相談しやすい」「パック料金やアフターフォローがしっかりしている」などのような特徴を持つ会社を選ぶと失敗がありません。

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