1. エコキュートの寿命は10年が目安
エコキュートは部品ごとにメーカー保証期間が決まっています。メーカーによっても異なりますが、各部品の保証期間の目安は次のとおりです。
エコキュートの部品 | メーカー保証期間 |
---|---|
エコキュート本体 | 約1〜2年 |
熱交換器・コンプレッサー | 約3年 |
貯湯タンク | 約5年 |
エコキュートの部品 | メーカー保証期間 |
---|---|
エコキュート本体 | 約1〜2年 |
熱交換器・コンプレッサー | 約3年 |
貯湯タンク | 約5年 |
そして有償にはなりますが、エコキュートは最大10年程度まで保証期間を延長できます。とはいえ10年を過ぎると修理しても壊れやすかったり、部品の製造期間が終了していたりする可能性も高いため、新しいエコキュートへの買替えを検討する方も。
2. エコキュートの買替えはどこに頼む?
エコキュートの買替えを相談できるお店は、家電量販店・ハウスメーカー・工務店・ホームセンターなどです。
家電量販店では定期的にセールが開催されたりポイントがたまったりと、ハウスメーカーや工務店よりお得にエコキュートが手に入ることも。家電量販店では購入に合わせて設置工事サービスの相談もしてみましょう。
同時にキッチンや浴室などのトータルリフォームを相談できる店もあるので、近所の店舗に足を運んでみるとよいでしょう。
3. エコキュートの買替えを検討するべきサイン
エコキュートのリモコンにエラーコードが表示されたら、取扱説明書にしたがって対応します。頻繁にエラーが表示されるときは、寿命がきている可能性が高いので、買替えを検討しましょう。また、次のような不具合が起きたときも、寿命や故障を疑ってみるといいかもしれません。
3-1. お湯が出ない・温度が不安定
よくあるのが「お湯が出ない、ぬるい」「温度が安定しない」などのトラブル。単に貯湯タンク内の湯を使い切ってしまっただけで、沸き増しをしたり湯量の設定を変えたりすることで改善することがほとんどです。また断水や凍結を起こしていたり、止水栓が閉じていたりするケースもあるので、取扱説明書を見ながら確認します。購入元への問い合わせの上、不具合の原因がわからない場合は、エコキュートの寿命がきている可能性もあるので、買替えを検討してもよいでしょう。
3-2. 湯はりの水位が安定しない
浴槽にお湯をはるときに「お湯があふれる」「お湯が少ないのに途中で止まる」などの不具合が起きることも。まずは水位設定が間違っていないか、浴槽の循環口にゴミや汚れが詰まっていないかなど確認しましょう。何も問題がないのに不具合が続く場合は、エコキュートの故障かもしれません。
3-3. 貯湯タンク・配管からの水漏れ
貯湯タンクや配管から水漏れしている場合は、早急に修理や交換を相談しましょう。また目視ではっきりと濡れているのが確認できなくても、水道代が高くなったり、お湯を使っていないのに残湯量が減ったりして気づくケースもあります。気になることがあれば、早めに点検してもらうのがおすすめです。
4. こんなときもエコキュートの買替えが必要!
4-1. 使用方法に誤りがあった
エコキュートの使用方法が間違っていて、約10年の寿命より早く不具合が起きるケースもあります。例えば「使用できない入浴剤を使っていた」「井戸水に非対応のエコキュートで、井戸水を使ってしまった」などです。使用方法を見直し、不具合が続くようなら買替えを検討したほうがよいかもしれません。
4-2. 家族構成や使用湯量が変わった
家族構成やライフスタイルの変化で1日に使うお湯の量が増えたときも、エコキュートの買替えを検討するタイミングです。エコキュートの貯湯タンクの容量は、主に370L(2〜4人向け)・460L(4〜6人向け)・550L(6人以上向け)の3種類。この容量が小さすぎると、湯切れが起きやすくなります。湯切れのたびにお湯を沸かすと、エコキュートの使用頻度が極端に増えて、劣化が早まることも。「使用湯量が多くて、頻繁に湯切れする」「子どもの誕生や二世帯同居で、家族の人数が増えた」などの際は容量アップを検討してみましょう。
4-3. シャワーの水圧が足りない
エコキュートは、ガス給湯器に比べると元々シャワー水圧が低めです。水圧が低いほうがお肌に優しいと感じる方もいますが、水圧に物足りなさを感じる方もいるでしょう。その場合は、高圧モデルのエコキュートへの交換を検討するのがおすすめです。
5. エコキュートの寿命を長持ちさせるコツは?
5-1. 定期的なお手入れと点検をする
エコキュートの寿命を延ばすには、定期的なお手入れが大切です。
<配管洗浄(1〜2ヶ月に1回程度)>
エコキュートと浴槽をつなぐ配管には、湯垢や汚れがたまります。水を循環させて汚れを流す自動洗浄機能もありますが、水だけでは落とせない汚れもあるため、定期的に専用洗剤で配管内をきれいにしましょう。
<水漏れ・動作点検(年2〜3回程度)>
貯湯タンクや配管からの水漏れを放置すると、重要な部品が濡れて故障することも。屋外のヒートポンプユニットや貯湯タンクのまわり、浴室とつながっている配管、配管のつなぎ目など、不自然に濡れたところがないかチェックしましょう。
<貯湯タンクの水抜き(年2〜3回程度)>
貯湯タンク内にためる水道水には、ごくわずかに不純物が混ざっています。長年使っているうちに貯湯タンクの底に不純物がたまり、お湯に汚れが混ざってくることも。定期的に貯湯タンク下の配水栓を開いて、底にたまった不純物を流しましょう。
5-2. エコキュートの周りを片付けておく
エコキュートのヒートポンプユニットは、ファンを回して空気を取り込み、熱エネルギーを集める装置です。ヒートポンプユニットの周りに植木鉢や自転車などの物を置くと、空気の流れが悪くなり、余計な負荷がかかってしまうことも。エコキュートを長持ちさせるためにも、ヒートポンプユニットの周りには風通しが悪くなる物を置かず、すっきりと片付けておきましょう。
5-3. 設置場所に合わせたエコキュートを選ぶ
地域や環境に合わせたエコキュートを選ぶことも、長持ちさせるために欠かせません。
<寒冷地仕様>
北海道・青森・岩手など寒さの厳しい地域で一般地仕様のエコキュートを使うと、満足にお湯が沸かなかったり配管が凍ったりすることがあります。そのため凍結対策が施された寒冷地仕様のエコキュートを選びましょう。
<耐塩害仕様>
エコキュートには金属が使われているので、潮風にさらされるとサビや腐食で寿命が縮まりやすくなります。海の近くにお住まいの場合は、サビに強い金属やコーティングが使われた耐塩害仕様のエコキュートを選びましょう。
<井戸水・地下水対応>
井戸水や地下水には、水道水とは違った成分が含まれています。その成分で配管が腐食したり穴が開いたりする可能性があるため、井戸水・地下水対応のエコキュートを選びましょう。メーカーごとに水質判定基準があり、使用できるかどうかは購入前の水質検査で確認します。
6. まとめ
エコキュートの寿命は約10年が目安です。10年以上たつと「お湯の温度が安定しない」「頻繁にエラーコードが表示される」などの不具合を生じやすくなります。本格的に故障すると浴室やキッチンでお湯が使えなくなるため、早めに修理や買替えを検討するのがおすすめです。
また購入したエコキュートは、少しでも長く使いたいもの。そのためには設置場所や家族構成に合わせた機種を選ぶことがとても大切です。お近くのリフォーム会社や家電量販店に足を運び、エコキュートの機種選びのアドバイスをしてもらいましょう。