エコキュートを設置したオール電化住宅

エコキュートとは?ガス給湯器との違いや導入のメリットは?

2021.10.21

安全性からオール電化の人気が高まり、エコキュートにも注目が集まっています。ただ、省エネで電気代を抑えるというざっくりとした知識はあっても、エコキュートについてよく知らないという人は多いかもしれません。
そこで、そもそもエコキュートとはどんなものなのか、ガス給湯器と比べて何が違うのかなど、その特徴や仕組み、メリットやデメリットなどについてご紹介していきます。

1.エコキュートとは?

エコキュートの正式名称は「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」といいます。ヒートポンプ技術によって空気の熱を利用し、お湯を沸かす家庭用給湯システムのことです。
安い夜間電力を使用して効率良くお湯を沸かすので、とても省エネ。ガス給湯器よりもランニングコストを抑えられることから、近年注目が高まり、買い替えを検討する人も増えているようです。

2.エコキュートの特徴と仕組み

エコキュートは大きく分けて「ヒートポンプ」と「貯湯タンク」の2つで構成されています。「ヒートポンプ」とは、エアコンの室外機と同じ形状をしている「熱をつくり出す機械」。「貯湯タンク」は、沸かした湯を貯めておくタンクのことで、大きな冷蔵庫のような形をしています。
エコキュートの第一の特徴は「空気の熱を使ってお湯をつくる」こと。具体的には、以下のようなサイクルを繰り返して、貯湯タンクに沸かしたお湯を貯めていきます。

1:ファンを回転させて外気をヒートポンプ内に取り込み、
ユニット内の冷媒(二酸化炭素)を温める。

1:ファンを回転させて外気をヒートポンプ内に取り込み、ユニット内の冷媒(二酸化炭素)を温める。

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2:温められた冷媒を圧縮機に送り、圧縮することで約90℃の高温にする。
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3:高温になった冷媒を、別の熱交換器を介してタンク内の水を温める。
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4:その後、冷媒を膨張弁にかけて膨張させ低温にする。
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タンク内の高温のお湯に設定温度になるよう水を混ぜて、
お風呂や台所、洗面などに給湯されます。

タンク内の高温のお湯に設定温度になるよう水を混ぜて、お風呂や台所、洗面などに給湯されます。

3. エコキュートの寿命・耐用年数は?

エコキュートの寿命は、定期的にメンテナンスを実施していれば一般的に10年~15年程度になると言われています。

エコキュートには無料保証が一定期間設けられており、主なメーカーの無料保証期間は1~2年の場合が多いです。ただし、エコキュート本体、ヒートポンプ、タンク、パーツによって保証期間が異なる場合もあります。

また、一定の料金を支払うことでエコキュートの保証期間を延長することも可能です。

ほとんどの場合、エコキュートが故障したタイミングで買い替えを検討しますが、エコキュートは前触れも無く故障するパターンが多く、事前に故障を察知することは難しいです。

エコキュートの交換工事は少なくとも1日は必要で、工事中は当然お湯は使用不可能です。また、工事完了後もお湯が溜まるまでに数時間はかかります。そのため、冬場に突然故障してしまうと不便な思いをしてしまう可能性も高いでしょう。

また、エコキュートの寿命は設置環境や使用頻度によっても変動します。

・エラーが頻繁に出るようになった
・お湯になるまでに時間がかかるようになった
・異音がする
・お湯の温度が設定した温度に届かないことが多い

上記のような症状が出た場合は、目安の10年が経たずとも早めにエコキュートの交換をおすすめします。

4.エコキュートとガス給湯器の違い

エコキュートとガス給湯器。このふたつの大きな違いは、お湯をつくる燃料と仕組みです。
エコキュートは少量の電力と空気の熱を使ってお湯をつくり、お湯をタンクに貯めて利用します。一般的なガス給湯器は、ガスによって配管を熱くして、その中に水を通すことでお湯をつくります。必要なときに必要なだけ、たっぷりと新鮮なお湯を使えるのが特徴です。
ただし、ガス給湯器には、水をお湯にするための燃料のガスのほか、給湯器自体を動かす電気も必要で、さらに運転中には給湯器本体から高温の排気があります。エコで環境にやさしいとはいえないのが、エコキュートとの大きな違いともいえるでしょう。
また、火災の恐れがあるガス給湯器に対して、エコキュートは火を使わないので安心して使用できます。

5.エコキュートのメリットとは?

メリット1:光熱費が安くなる
エコキュートの最大のメリットは、光熱費が安くなることです。ガスよりも割安な夜間電力を使用するので、電気代を抑えることができ、月々の光熱費の節約につながります。

メリット2:地球にやさしい
エコキュートは、大気中の熱と電気を使ってお湯をつくるので、大幅に二酸化炭素の排出量も低減でき、地球温暖化防止にも貢献できます。

メリット3:災害時でも安心
電気や水道が止まってしまったときでも、貯湯タンク内にお湯が貯まっていれば、備え付けの非常用水栓から、お湯(水)を取り出すことができます。
また、災害時のライフラインの復旧は、ガスより電気の方が早いといわれているので、電気でお湯を沸かすエコキュートの方が安心ともいえるでしょう。

メリット4:補助金が出る場合も
エコキュートを購入する際には、国や自治体から補助金が出る場合があります。購入前に各自治体のホームページ等で確認してみましょう。

6.エコキュートのデメリットとは?

デメリット1:初期費用が高い
エコキュートは月々の光熱費は安くなるのですが、ガス給湯器などと比べ初期費用が高いのがデメリットのひとつです。
ガス給湯器の初期費用は20万円程度ですが、エコキュートは機種や設置条件にもよりますが、40〜70万円程度となっています
※2021年9月 エディオン調べ

デメリット2:ガス給湯器よりも広い設置場所が必要
エコキュートは、ヒートポンプユニットと貯湯タンクの2つを屋外に平置きで設置しなければなりません。そのため、省スペースで壁掛け設置ができるガス給湯器よりも、広いスペースが必要です。しかし、最近では従来の一般的な角型に加え、かなりスリム化した薄型のものも多く普及しています。今まで置き場がないからと、エコキュートの設置を諦めていたという方でも、導入できる可能性があるのでチェックしてみると良いでしょう。

デメリット3:お湯切れの心配
来客や家族の帰省などで、いつも以上にお湯を使うとタンク内のお湯がなくなってしまう「お湯切れ」の心配があります。ただし、家族構成や生活パターンをしっかり把握して、最適な機種を選んでおけば、よほどのことがない限りこのお湯切れは防ぐことができるようです。

7.エコキュートの設置費用はどのくらい?

エディオンで取り扱いのある商品は、電気温水器・エコキュートからの買い替えの場合、設置費用は398,000円〜648,000円(税込)。ガス・石油給湯器からの買い替えの場合は453,000円〜703,000円(税込)となります(2021年10月時点)。
この価格は370L(2〜4人向け)のもので、460L(4〜6人向け)ですと上記金額プラス33,000円(税込)、560L(6人〜向け)ですとプラス66,000円(税込)となります。

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8.まとめ

初期費用は膨らんでしまうものの、長期的に考えるとトータルコストが魅力的なエコキュート。住宅形態にもよりますが、ガス給湯器からエコキュートへの交換は可能です。
ただし、設置場所、家族構成、生活スタイルによって、エコキュートが向いている家庭、ガス給湯器が向いている家庭があります。
導入後に後悔しないためにも、買い替えを検討しているのなら、まずはエコキュートを取り扱っているリフォーム会社等に相談するのが良いでしょう。標準工事込みの価格設定や、長期の保証を付けてくれる会社が安心です。

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