お湯をはったお風呂

高断熱浴槽とは?暖かく入浴できるシステムバスにリフォームしよう

2023.11.30

一日の疲れを癒してくれるお風呂。とくにこれからの寒い時期は、毎日しっかりと湯船に浸かって体を温めたいですよね。

しかし家族の入浴時間がバラバラな場合、前の人が入ってからしばらく時間がたつと浴槽にためたお湯がすっかり冷めてしまっていることも。ガスと石油の場合は何度も追い焚きすると光熱費がかさむので、少しでも節約する方法はないのかと考えている方も多いのではないでしょうか。

光熱費を抑えながら入浴したい方、家族の入浴時間がなかなか揃わず困っている方は、高断熱浴槽のシステムバスへの交換を検討してみてはいかがでしょうか。浴槽にためたお湯の温度が下がりにくく、光熱費の節約につながることがあります。

今回は高断熱浴槽へのリフォームについて詳しく解説。その他にも光熱費を抑えながら暖かく入浴できるリフォーム方法もあるので、そちらもあわせてご紹介します。

1. 高断熱浴槽とは?

高断熱浴槽とは、浴槽のまわりに熱を逃がしにくい断熱材が施工された、保温性が高い浴槽のことです。風呂フタも断熱性が高くなっており、「高断熱浴槽+断熱風呂フタ」のセットで使うことで、しっかり保温してお湯を冷めにくくします。
JIS(日本工業規格)によって基準が定められており、お湯の冷めにくさに関する性能試験をクリアしたものが「高断熱浴槽」として各メーカーから販売されています。

出典:TOTO シンラ カタログ

2. 高断熱浴槽のシステムバスを選ぶメリット

2-1. メリット1:お湯の温度が下がりにくい

高断熱浴槽のシステムバスに交換するメリットは、浴槽内にためたお湯の温度が下がりにくくなることです。JIS規格の高断熱浴槽の性能試験では「ユニットバス周囲温度10℃・浴槽湯量は深さ70%・フタを閉めた状態」でどのくらいお湯の温度が下がるかを測定。その結果、4時間後の湯温低下が2.5℃以内だと、高断熱浴槽としての基準を満たしていると判断されます。例えばTOTOの断熱材なしの従来品(2時間で湯温低下約2.5℃)と比べると、保温時間は約2倍です。

参考/JISC 日本産業標準調査会|JIS検索

出典:TOTO シンラ カタログ

2-2. メリット2:光熱費の節約につながる

お湯が冷めにくくなり追い焚きの回数を減らせれば、その結果として光熱費の節約にもつながります。例えば1日1回の追い焚きが不要になれば、年間約6,190円の節約になるという試算も(※)。特に家族の人数が多かったり、一人ひとりの入浴時間が長かったりすると、追い焚きで光熱費がかさみがち。そんなご家庭でも生活スタイルを変えることなく、自然と光熱費の節約につながるのが大きなメリットです。

※ 4.5℃低下した湯200Lを1日1回追い焚きして、年間でガス消費量を38.20m3削減できた場合。ガス代は162円/m3で試算。
参考/資源エネルギー庁|無理のない省エネ節約(風呂・トイレ)

3. 他にもある!暖かい浴室を叶えるリフォーム

高断熱浴槽に交換するだけでなく、暖かい浴室を叶えるにはさまざまなリフォーム方法があります。

3-1. 保温性の高いシステムバスに交換する

せっかくリフォームで高断熱浴槽を取り入れるなら、システムバス自体も保温性が高いものを選んでみてはいかがでしょうか。システムバスによっては天井・壁・床と浴室空間全体が保温材で囲まれているタイプもあり、従来のシステムバスやタイル張りの浴室と比べて冬も快適。湯船に浸かっている間だけでなく、体を洗っているときも暖かく、激しい温度差で体に負担をかける「ヒートショック」のリスクが軽減されるのもメリットです。

出典:リクシル スバージュ カタログ

3-2. 床がヒンヤリしないシステムバスを選ぶ

従来の冷たく硬いタイル床が使われた浴室は、足元から伝わるヒヤッと感も悩みの種。床が冷たくなりにくい構造や素材になっているシステムバスもあるため、そういった商品を選ぶと足元から暖かく快適なバスタイムを過ごせるでしょう。クッション性がある床材なら、浴室内でひざをついても痛くありません。汚れ落ちのよい表面加工がされていたり、水はけがよくカビの生えにくい溝加工がされていたりと、温かさ以外の部分もメーカーごとにさまざまな工夫が施されているのでチェックしましょう。

3-3. 浴室内の窓の断熱性をアップさせる

システムバスの交換といっしょに、窓のカバー工法で断熱性の高い窓に交換するのもおすすめです。窓からの冷気をシャットアウトすることで、暖かく快適な浴室空間を叶えます。

カバー工法は古い窓枠を残したまま、新しい窓枠で上から覆うように設置する方法。古い窓をこわさなくて済むので、スピーディーに工事が完了します。窓辺から冷たい空気が入ってくる場合や、システムバスが新しくなると窓だけ古くて目立ってしまう場合は、ぜひ検討してみてください。

3-4. 浴室暖房乾燥機を導入する

寒い日の入浴前に浴室を暖めておける、浴室暖房乾燥機を設置するのもおすすめです。乾燥機能で浴室内に干した洗濯物を乾かしたり、浴室内の湿気を取り除いて結露やカビの予防をしたりすることもできます。

システムバスの天井についている換気扇と交換したり、在来工法浴室の壁にあいている換気口を利用して設置したりと、状況にあわせて後付けも可能です。一般的にはシステムバスを交換する際に、天井埋め込みタイプの浴室暖房乾燥機を取り付けることが多いでしょう。

また脱衣所の寒さが気になるなら、脱衣所暖房機を検討されるのもよいでしょう。冬は脱衣所も暖房をつけておくと体に優しく、ヒートショックのリスク低減に。涼風機能がついているものなら、夏の入浴後ものぼせないよう脱衣所を涼しくすることもできます。

関連記事:入浴時のヒートショック 浴室暖房乾燥機・脱衣所暖房機の導入で対策を

3-5. フルオートの給湯器に交換する

お湯を沸かす給湯器の寿命は10年程度。浴室リフォームと同時に、給湯器の交換も検討されている方が多いのではないでしょうか。このときフルオートの給湯器を選ぶと、自動で湯張りできるだけでなく、さまざまな機能がついていて便利です。

例えば前に入った人がたくさんお湯を使ったとき、水位が下がったことを自動で検知して、たし湯をする機能があるので、お湯が少なくて困ることがありません。

またオートタイプの給湯器では一定時間で湯温が下がっていないかチェックして追い焚きする機能はあるものの、冷えた体で湯船に浸かると一気にぬるくなってしまうことがあります。フルオートの給湯器なら、人が浴槽に入ったことをセンサーが検知して湯温をチェックする機能もあるので、ぬるいと感じて手動で追い焚きボタンを押さずとも、自動で追い焚きされて快適です。

オート フルオート
自動湯張り ボタンを押すと設定温度・湯量まで自動湯張りする。
自動追い焚き・保温 一定時間(30分毎など)で湯温をチェックして、温度が下がっていれば自動で追い焚き。設定温度で保温する。
入浴検知・自動追い焚き 浴槽に人が入ったことを検知して、自動で追い焚きする。
たし湯 自分で湯量を確認し、ボタンを押してお湯を足す。 水位センサーで湯量を測定して、自動でお湯が足される。

オート フルオート
自動湯張り ボタンを押すと設定温度・湯量まで自動湯張りする。
自動追い焚き・
保温
一定時間(30分毎など)で湯温をチェックして、温度が下がっていれば自動で追い焚き。設定温度で保温する。
入浴検知・
自動追い焚き
浴槽に人が入ったことを検知して、自動で追い焚きする。
たし湯 自分で湯量を確認し、ボタンを押してお湯を足す。 水位センサーで湯量を測定して、自動でお湯が足される。

4. まとめ

高断熱浴槽や断熱性の高いシステムバスへのリフォームをすると、省エネや光熱費の節約につながります。冬も暖かく快適な浴室になることで、温度差によるヒートショックのリスクも低減されます。高断熱浴槽を取り入れると、国や自治体から補助金がでる場合もあるのでうまく活用しましょう。

注意したいのは、新しいシステムバスだからといってすべての商品で高断熱浴槽が採用されているわけではないということ。リフォーム会社に「寒さが気になっていて、暖かい浴室にしたい」ということを伝え、標準仕様で高断熱浴槽が組み込まれた商品や、オプションで高断熱浴槽が追加できる商品を選ぶとよいでしょう。

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