太陽光発電システムとV2Hを備えた住宅

車の電力を家でも使える!V2Hで電気代節約や災害対策をしよう

脱炭素社会を目指してクリーンなエネルギーに注目が集まるなか、世界中で電気自動車の普及が急速に進んでいます。日本ではまだガソリン車が主流ですが、これからはCO₂の排出量を抑えられる電気自動車へのシフトが進むでしょう。そんななか電気自動車に蓄えた電力を家庭用電源としても使える「V2H」への関心が高まっています。今回はそもそもV2Hとはどういったシステムなのか、導入するメリットやデメリットなどについて解説していきます。

1.V2Hとは

V2Hは「Vehicle to Home」の略で、日本語に訳すと「車(Vehicle)から家(Home)へ」という意味です。電気自動車に蓄えられた電力を、家でも使えるように変換するシステムを指します。V2Hシステムに欠かせないのが、次の2つの要素です。

・V2H機器
・V2H対応の電気自動車(EV車)、プラグインハイブリッド車(PHV車)、水素自動車(FCV車)

V2H機器の役割は「①家の電気を電気自動車へ充電する、②電気自動車に蓄えた電気を家で使えるように変換する」という2つです。V2H機器に蓄電機能は備わっていないので、必ずV2H対応車が必要になります。対応車種は限られるので、購入前にチェックしましょう。
V2Hと似たような言葉として「V2L=Vehicle to Load」についても抑えておきましょう。こちらも車から給電するシステムですが、車内のコンセント等から直接家電に給電する点が違います。

2.V2Hのメリットについて

メリット1:災害時に非常用電源として使える

V2Hを導入すると、地震や台風、落雷などで停電したときに蓄電池代わりになります。車に蓄えておいた電力を自宅に送り、いつも通り照明や空調、スマホの充電などに使えるので安心です。
しかし電気自動車だけでは、蓄えておける電気の容量に限界があります。短時間の停電であればまかなえますが、長期の停電が続くと電力を使い切ってしまうでしょう。
そこでおすすめしたいのが、太陽光発電とセットにした導入です。停電中の昼間は太陽光発電システムで発電して自家消費。余った分は電気自動車に充電して、夜間の電力まで確保できます。さらに車での移動もできるため、停電していないエリアで充電して自宅に持ち帰ることも可能です。

メリット2:電気料金を安くすることができる

停電時だけでなく、V2Hは普段の電気代節約にも貢献します。オール電化住宅など時間帯割引料金で契約されている場合、深夜は電気代が割安になります。夜のうちに蓄えた電力を昼間に使えば、電気代の節約ができるというわけです。
太陽光発電との併用なら、昼間は太陽光発電で電力をまかない、余った分を電気自動車へ充電。夜の電気は車の蓄電池から優先して使うことで、電力会社から買う電力を最小限に抑えられます。

メリット3:家庭用の200Vコンセントより充電が早くできる

電気自動車を持っている方で「車に乗ろうと思ったのに充電の残りが少ない!」と困った経験のある方は多いのではないでしょうか。普通の家庭用充電器(200V)だと充電できるまで時間がかかりますし、急速充電器は高額なので自宅に設置するのはハードルが高いですよね。
そこで役に立つのがV2Hです。なんと通常の200V充電に比べて、充電時間が約半分になります。たとえば200Vコンセントなら8時間かかる充電が、V2Hなら4時間で済むというわけです。これなら翌朝までにほとんどフル充電できるため、自宅での電気自動車への充電が格段に便利になります。

メリット4:パワフルな蓄電池になる

蓄電容量が非常に大きい点も、V2Hのメリットです。一般的な家庭用の蓄電池は、小さい容量の機種であれば3~5kWh程度から、大容量モデルでも10~15kWh程度しかありません。一方、V2H対応の電気自動車の場合、蓄電容量の少ない車種でも10kWh前後から。なかには62kWhと大容量の車種もあります。
62kWhの大容量蓄電池があれば、一般家庭の約4日間の電源がまかなえる計算に。災害時の非常用電源としても移動手段としても、非常にパワフルに使えます。とくに家族の人数が多いご家庭、冷暖房が欠かせないお子さんや高齢者がいらっしゃるご家庭では重宝するのではないでしょうか。

3.V2Hを導入するときに、押さえておきたいポイント

V2H機器は製品によって停電時の動作や出力がさまざまで、メーカーの保証期間や価格も違ってきます。ご家庭ごとのライフスタイルや条件をしっかり聞き取り、最適な商品を選ぶ提案力のある業者に相談することが大切です。
とくに注意したいのが、V2Hと太陽光発電システムを連携して使用したいケースです。商品によっては停電時に太陽光発電からの充電ができなかったり、太陽光発電とV2H機器の互換性の問題でメーカーの保証対象外となったりする場合があります。太陽光発電とV2Hのどちらにも詳しい販売店に相談して、商品の性能や選び方についてアドバイスをもらいましょう。

4.まとめ

電気代やガソリン代が節約でき、災害時の非常用電源としても役に立つV2H。家庭用蓄電池に比べて大容量で、太陽光発電システムといっしょに導入すれば、さらに快適な暮らしが叶えられます。世界的に今後もさらに注目度は増していくでしょう。
まだ普及が始まって間もないシステムですので、V2Hに関する知識がある専門家に頼むことが成功への近道です。太陽光発電とV2Hの両方に詳しい業者なら、ライフスタイルや予算に合わせた効率のよいシステムを提案してもらえるでしょう。V2Hに対応しているお近くの家電量販店やリフォーム店などに相談してみてください。

 

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