住宅の屋根のソーラーパネル

卒FIT後の対策はこれでOK!蓄電池をうまく導入しよう

現在のお住まいに太陽光発電がある場合、FIT制度を使って余剰電力を売電しているという方が多いのではないでしょうか。ところがFIT制度で売電価格が約束される期間は、設置から10年間のみ。太陽光発電を設置してから10年目を控えて、卒FIT問題に頭を悩ませている方が増えています。

そこで今回は、卒FIT後に太陽光発電をうまく活用する方法をご紹介したいと思います。そもそも卒FITとは何か、卒FITのタイミングを知る方法なども解説していきますので、実はよくわかっていないという方もぜひ最後までお読みください。

1. FIT制度(固定価格買取制度)とは?

FIT制度とは、太陽光発電などで発電した電気を、電力会社が一定期間にわたって決まった価格で買い取ってくれる制度です。住宅用の10kW未満の太陽光発電なら、年度ごとに決まった価格での買い取りが10年間約束されます。

例えば2014年5月に売電開始した場合、最初の10年間の買取単価は1kWhあたり37円で、2024年5月に満了日を迎えることになります。

(例)

買取開始年度 買取単価(円/kWh) 買取終了年度
制御なし※ 制御あり※
2012年度 42円 2022年度
2013年度 38円 2023年度
2014年度 37円 2024年度
2015年度 33円 35円 2025年度

買取開始
年度
買取単価(円/kWh) 買取終了
年度
制御なし※ 制御あり※
2012年度 42円 2022年度
2013年度 38円 2023年度
2014年度 37円 2024年度
2015年度 33円 35円 2025年度

参考/経済産業省資源エネルギー庁|過去の買取価格・期間等
※制御なし:東京電力、中部電力、関西電力エリア。電力会社要請で太陽光での発電を抑制しなくてもよいエリア。
※制御あり:中国電力、四国電力、九州電力、北陸電力、北海道電力エリア。電力会社要請で太陽光での発電を抑制しなければならないエリア。

2. 卒FITで売電価格が下がってしまう?

卒FITを迎えると売電できなくなると思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、売電自体は続けることができます。ただしFIT制度による買取単価は市場価格よりも高く設定されているため、卒FIT後は大幅に安くなるでしょう。

卒FIT後の買取単価は電力会社によって異なりますが、大手電力会社の場合は1kWhあたり7〜9円程度(※2024年2月現在の情報)です。

例えば2012年に設置した場合、FIT制度による買取単価は42円。卒FIT後の単価を8円、年間売電量を3,337kWhとすると、年間11万3,458円も売電収入が減ってしまう計算になります。

買取単価(1kWhあたり) 年間売電収入(※2)
FIT期間中 42円 14万154円
FIT終了後 8円(※1) 2万6,696円

買取単価
(1kWhあたり)
年間売電収入
(※2)
FIT期間中 42円 14万154円
FIT終了後 8円(※1) 2万6,696円

※1 関西電力買取価格(税込)。2024年2月現在の発表内容につき、変更になっている場合があります。詳細は各電力会社のホームページにてご確認ください。
※2 年間売電量3,337kWhにて試算。

3. わが家はいつ?卒FITのタイミングを知ろう

太陽光発電を設置して固定買取価格を開始した年から10年たつと卒FITです。FIT制度がスタートしたのは2009年なので、2019年から卒FITする家庭がでてきました。

ご自宅の卒FITの時期がわからない方もいらっしゃるかもしれませんが、買取期間終了の4〜6ヶ月前に電力会社から郵便やメールなどでお知らせが届くので安心です。卒FIT後の買取価格や契約手続きなどについても記載されているので、しっかりチェックしましょう。

もっと早めに卒FITの時期を把握したいなら、契約書や検針表などで買取開始時期を確認することもできます。また新築時に太陽光発電設置した場合は、住み始めた時期などからおおよその終了時期が予測できるでしょう。

4. 卒FIT後の対策はどうしたらいいの?

4-1. 売電を継続して売電単価が下がる

卒FIT後も電力会社との契約が自動継続となっている場合、何もしなければ今の電力会社の新しい単価での買い取りが行われます。新たな契約の手間はかかりませんが、売電価格は大きく下がってしまう可能性が高いでしょう。

4-2. 売電する電力会社を変更する

大手電力会社よりも高く買い取ってくれる電力会社を探して、契約を切り替える方法もあります。FIT期間中に比べると売電価格は下がりますが、契約を自動継続するよりは高く売れる可能性があるでしょう。

4-3. 蓄電池を導入する

そして最もおすすめしたい対策方法が、卒FITを機に蓄電池を導入することです。蓄電池にためることで、自宅で消費する分を増やし、電気代を節約することができます。
今は電力料金が31円前後、卒FIT後の売電単価が8円前後なので、太陽光発電でつくった電気は売るよりも使う方が断然お得です。家庭用蓄電池を設置するほか、V2Hシステムを設置して電気自動車のバッテリーを活用する方法もあります。
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5. 蓄電池を導入すればこんなメリットも!

5-1. 災害停電時の非常用電源になる

地震、豪雨、台風などで停電したときにも、蓄電池がとても役立ちます。「冷蔵庫の食品がダメになる」「スマホの充電が切れて情報収集ができない」などの困り事に備えられるでしょう。また停電した季節によっては、エアコンが使えないことによる熱中症などの危険もあるため、高齢の方や小さなお子様、ペットなどのいるご家庭には特に蓄電池の設置がおすすめです。

蓄電池があれば電気が復旧するまでの平均的な期間である約3日分の電力をカバー(※)。地域によっては復旧に時間がかかるケースもありますが、太陽光発電で蓄電池を充電できれば、停電が長引いたときも安心です。

※4kWhの蓄電池を設置。冷蔵庫(900Wh/日)・LED照明(16W×2部屋×2時間=64Wh)・テレビ(52W×2時間=104Wh)・スマートフォン充電器(15W×4時間=60Wh)・炊飯器(113Wh/回)・扇風機(30W×3時間=90Wh)で1日あたり合計1331Whを消費する場合。

5-2. 補助金がもらえることもある

蓄電池を設置するときに、国や自治体の補助金制度が使えることもあります。初期費用が抑えられるので、蓄電池の購入を迷っている方は積極的に活用しましょう。

6. まとめ

卒FIT後の電力会社との売電契約は自動継続になっていることも多く、そのままにしておくと安い単価で電気を売り続けることになりかねません。損をしないためにも、早めに卒FITのタイミングやその後の対策について考えておくとよいでしょう。

蓄電池を設置するなら、太陽光発電の発電量に合わせたちょうどいい容量を選ぶことが大切です。まずは太陽光発電と蓄電池の取り扱いがある家電量販店などに足を運び、卒FIT後の対策について相談してみるのがおすすめです。

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