1. 格安な外壁・屋根塗装の理由&注意点
1-1. 安価な塗料が使われている
まずは格安な外壁・屋根塗装の理由として、安価な塗料が使われている可能性があります。塗料にはアクリル・ウレタン・シリコン・フッ素などの種類があり、基本的に高価な塗料ほど耐用年数が長く、長持ちします。
塗料の種類 | 耐用年数 | 価格帯 |
---|---|---|
無機塗料 | 約20〜25年 | 高 ↕︎ 低 |
フッ素塗料 | 約15〜20年 | |
シリコン塗料 | 約12〜15年 | |
ウレタン塗料 | 約8〜10年 | |
アクリル塗料 | 約5〜7年 |
塗料の種類 | 耐用年数 | 価格帯 |
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無機塗料 | 約20〜25年 | 高 ↕︎ 低 |
フッ素塗料 | 約15〜20年 | |
シリコン塗料 | 約12〜15年 | |
ウレタン塗料 | 約8〜10年 | |
アクリル塗料 | 約5〜7年 |
よく使われるのはシリコン塗料で12〜15年程度もちますが、安価なアクリルやウレタンを使うとすぐに劣化して再塗装が必要になることも。また中には塗料を薄めたり、塗る回数を減らしたりして材料費を浮かせる悪質なケースもあるようです。
複数の業者から見積りを取り、その内容を比較することで、適正な価格かどうかを判断できます。また、見積りの際には具体的な作業内容や使用する材料、工程などを確認することも重要です。
外壁・屋根塗装の見積りが他社と比べて極端に安いときは、グレードの低い塗料が使われていないか確認しましょう。グレードの高い塗料は長持ちするので、1回の塗装代は高くても、長い目で見ると安くすむことも。10年先を見据えて、トータルでどのくらいの費用が発生するかを考えて塗料の種類を選ぶのがおすすめです。
1-2. 必要な塗装工程を省略している
次に考えられるのは、必要な塗装工程を省くことでコストを抑えている可能性です。
一般的なサイズの住宅の場合、外壁と屋根をまるごと塗装すると、14〜20日ほどかかります。高圧洗浄をきちんとせずに塗装をしたり、塗料が乾燥していないのに上塗りしたりすることで工事が早く終われば、その分人件費を削減できますが、必要な工程を飛ばすと仕上がりにも影響してしまいます。すぐに塗料が剥がれてきて塗り替えが必要になり、結局は高くついてしまうこともあるでしょう。
外壁・屋根塗装では必要な塗装工程を省かず、適切な時間をかけて作業することが大切です。見積りの段階で、極端に短い工期を提示された場合は気をつけましょう。
1-3. 人件費を抑えている
ベテランの職人を採用せずに、人件費を抑えて格安な見積りを実現している可能性もあります。塗装技術が高いベテランの職人に施工を依頼すると、やはりかかる人件費は高めになるからです。
しかし外壁・屋根塗装は、職人の腕によって仕上がりに大きく差が生じるもの。外壁や屋根の素材や劣化症状、気温や湿度などさまざまな状況を見ながら臨機応変に作業をしなければならないため、知識や経験がとても重要です。
外壁・屋根塗装は、技術力の高い職人がいるリフォーム会社に頼むのがおすすめ。仕上がりが美しく、塗膜も長持ちします。
見積り価格で判断が難しい場合は、保証などのアフターフォローサービスを用意しているか確認してみましょう。外壁塗装は塗装後すぐには違いがわかりません。2~3年後にも保証を設けている場合は。技術にある程度自信があると判断してもよいでしょう。
2. 格安な太陽光発電システムの理由&注意点
2-1. 設置容量が少なすぎる
太陽光発電システムの見積りが格安な理由として考えられるのが、リフォーム会社より提案されている太陽光パネルの設置容量が少なすぎる可能性です。
屋根に設置する太陽光パネルの容量が多いほど、たくさんの電気をつくることができます。家庭内で消費する電力量が多いのに発電量が少なすぎる場合、太陽光発電だけでは家庭内の電力をまかなえません。結果として電力会社からの電力購入量が増え、電気料金が高くなる可能性があるので注意が必要です。
太陽光発電システムの最適な容量は、その家庭の電力消費量や、屋根の面積、その地域の日射量などによって異なります。最適な太陽光発電システムを設置できるよう、事前に発電量やコストメリットなどをきちんと試算してもらいましょう。複数のリフォーム会社から見積りをとって金額を比較するときは、同じ容量で比較することが大切です。
2-2. 人件費を抑えている
格安な太陽光発電システムを提供しているリフォーム会社は、人件費を極端に抑えている可能性もあります。他のリフォームと同様に、極端な人数削減や短工期は、手抜きやミスにつながりやすいため注意が必要です。
人件費の相場を確認するためにも相見積りを取り、具体的な作業内容が記載されているかを確認しましょう。安い見積りの場合、作業内容が不十分であったり、必要な工程が抜けていることがありますので、細かく確認することが重要です。
また、既存住宅の屋根に太陽光パネルを設置するときは、屋根に穴をあけるのが一般的です。穴から雨水が漏れてこないように防水処理をしますが、しっかりと雨漏りを防ぐには知識や経験が必要です。屋根に穴をあけずに設置する工法もありますが、適切な設置方法や金具を選ぶには、知識をもった人に現場を確認してもらわなければなりません。
太陽光発電システムに関する施工研修を受けたリフォーム会社には、各メーカーから施工IDが発行されます。施工IDを持っているか確認すると、一定の知識や施工技能を習得していることがわかるので安心です。また可能であれば、業者の過去の設置実績や評判、口コミを確認してみるのもよいでしょう。
3. 満足度の高い屋外リフォームを安く実現するコツ
3-1. 足場が必要な工事はまとめて実施する
屋外リフォームの費用の中で意外と大きな割合を占めるのが、高所作業をするときの足場代です。一般的なサイズの住宅の場合、足場代だけで35〜50万円程度かかります。
そのため足場が必要な工事は同じタイミングで実施すると、トータルで費用を節約できます。外壁・屋根塗装、雨樋交換、高所の窓の工事、太陽光発電システムの取り付けなどは、なるべくまとめて相談しましょう。
3-2. 信頼できるリフォーム会社に依頼する
リフォームで最も重要なのがリフォーム会社選び。外壁・屋根塗装は塗装技術があるリフォーム会社に、太陽光発電システムは専門知識があって精度の高いシミュレーションができるリフォーム会社に依頼すると安心です。
信頼できるリフォーム会社を見極めるには、インターネットで施工実績を見たり、近隣住民や知人から情報を得たりとさまざまな方法があります。気になるリフォーム会社があれば現地調査や見積りを依頼して、「見積書の金額や内容は妥当か?」「質問したときに親身になって答えてくれるか?」などで見極めるのも一つの手です。リフォーム会社の候補が絞れてきたら、アフターサービスや保証内容も確認しましょう。
4.まとめ
屋外リフォームで注意したいのは、相場から外れて極端に安い見積りを提示されたとき。極端なコストカットは事故や破損リスクが増大するため、見積りが安すぎず、適正価格で提供している優良業者のなかから選びましょう。
優良なリフォーム会社を見極めるには、価格の妥当性・見積りの明確さ・アフターサービスの内容・過去の施工実績・口コミなどをチェックします。適正価格がわからない場合は、複数社から見積りとって比較してみるとよいでしょう。