床

床材にはどんな種類がある?種類と特徴を解説

住まいの床材選びは、快適な暮らしを実現する上でとても大切な要素です。広い面積を占めるのでインテリアの印象を左右するだけでなく、歩き心地や清掃のしやすさ、防音性など、日々の生活に大きく影響します。床といえばフローリングをイメージされる方が多いと思いますが、それ以外にもさまざまな素材や特徴を持つ床材が登場しています。そこで今回は主な床材の種類と特徴を詳しく解説していきましょう。

1. フローリング

フローリングは木の温かみを感じられ、さまざまなテイストに合わせやすいのが特徴。また、掃除しやすく、ダニが発生しにくいというメリットもあります。フローリングの張り替えリフォームにかかる期間は、6畳の部屋で2~3日が目安です。

フローリングを大きく分けると、天然木を加工した無垢フローリングと、合板を基材に化粧材を貼った複合フローリングの2種類です。複合フローリングには、抗菌や遮音、床暖房対応などさまざまな機能性を持たせたものがあります。マンションでは、階下への音漏れに配慮しなければならないため、防音タイプの複合フローリングが使われます。無垢フローリングは水に弱いため、トイレや洗面所などには耐水性が高い水まわり専用の複合フローリングを選びましょう。

無垢フローリング 天然木の一枚板を加工したもの。
木本来の質感や香り、経年変化を楽しめる。
水に弱く、費用は高め。
複合フローリング 挽き板 合板に2mm程度にスライスした天然木を貼ったもの。
見た目や質感が無垢フローリングに似ている。
突き板 合板に0.3〜1mm程度にスライスした天然木を貼ったもの。
シート 合板に木目模様がプリントされたシートを貼ったもの。
シートによっては木に似たものがある。安価。

無垢フローリング
天然木の一枚板を加工したもの。
木本来の質感や香り、経年変化を楽しめる。
水に弱く、費用は高め。
複合フローリング
挽き板 合板に2mm程度にスライスした天然木を貼ったもの。
見た目や質感が無垢フローリングに似ている。
突き板 合板に0.3〜1mm程度にスライスした天然木を貼ったもの。
シート 合板に木目模様がプリントされたシートを貼ったもの。
シートによっては木に似たものがある。安価。

2. クッションフロア

クッションフロアは、塩化ビニル素材をシート状に加工した、クッション性のある床材です。リフォームにかかる期間については、10畳以内の部屋で1~3日が目安です。

クッションフロアのメリットは、価格がリーズナブルで、デザインが豊富なこと。木目調や石目調、タイル調などさまざまな柄から、インテリアに合わせて選べます。また、耐水性が高いため、キッチンや洗面所、トイレなどの水まわりでよく使われています。

一方、デメリットは表面が柔らかく傷やへこみがつきやすいこと。重い家具を置くとへこんだり、家具を引きずったときに裂けてしまったりすることもあるので、注意しましょう。

3. フロアタイル

フロアタイルは、塩化ビニル素材をタイル状に加工した床材です。表面には木目や石目など、さまざまな柄がプリントされており、インテリアの雰囲気に合わせて選ぶことができます。

同じ塩化ビニル素材のクッションフロアと比べると硬めで、傷つきにくく、重い家具によるへこみも付きにくいのがメリット。また、部分的な張り替えができるため、傷や汚れがついても、その箇所だけを交換することができます。

ただし、クッションフロアと比較すると価格は高めです。工期は6畳の部屋で1~2日程度かかりますが、既存の床の上から直接施工できることも多く、比較的スムーズに工事を進めることができます。

4. タイル

タイルは高温で焼成された陶磁器製の高級感ある床材で、塩化ビニル素材のフロアタイルとは異なります。水にも強く耐久性も高いため、キッチンや洗面所、玄関などにおすすめです。施工期間は、一般的なキッチンの大きさである4.5畳で約1日かかります。

シンプルな無地から大理石調や御影石調まで、さまざまな柄や色合いがあり、タイルの貼り方を工夫することでオリジナルな空間に仕上げることもできます。

価格は高いですが、経年劣化が少ないため、長期間にわたって使えます。ただし、硬さのある素材のため長時間の立ち仕事では足腰への負担が大きく、冬場は床が冷たく感じられることもあります。

出典:株式会社LIXIL

5. カーペット

カーペットは、繊維素材でできたクッション性のある床材です。足音を階下へ響きにくくしたり、転んだときの衝撃を和らげたりするため、子ども部屋やリビングにぴったり。足元の温かさを保ち、冬も快適に過ごせるため寝室にも適しています。デザインやカラーも豊富で、インテリアの雰囲気に合わせて選べるのも魅力です。

ただし、汚れやシミが付きやすく、カビやダニにも注意が必要なので、こまめな掃除は不可欠です。施工については、一般的な6畳間であれば1日程度とスピーディーに完了します。

6. たたみ

日本の伝統的な床材であるたたみは、断熱性や保湿性、心地よい柔らかさが特徴。赤ちゃんの遊び場やお昼寝のスペースにもぴったりです。最近では、カラーバリエーションも豊富になり、モダンなインテリアにも調和する商品が増えています。

ただし、たたみは重い家具を置くとへこみが生じやすい点や、フローリングと比べて掃除にやや手間がかかる点に注意が必要です。最近は「イ草たたみ」だけでなく、ダニが発生しにくくお手入れも簡単な「和紙たたみ」や「プラスチックたたみ」という選択肢もあります。

たたみの種類 メリット デメリット
イ草たたみ ・イ草の香り
・調湿効果
・湿気によるカビやダニに注意
・飲み物などをこぼすとシミになりやすい
・日焼けで変色しやすい
和紙たたみ ・ダニが発生しにくい
・飲み物などをこぼしてもシミになりにくい
・イ草の香りはない
・手触りが少し硬めに感じることも
プラスチック
たたみ
・耐久性が高い
・ダニが発生しにくい
・水分を吸収せずお手入れが簡単
・イ草の香りはない
・梅雨や夏にベタつきやすい

たたみ
の種類
メリット デメリット
イ草
たたみ
・イ草の香り
・調湿効果
・湿気によるカビやダニに注意
・飲み物などをこぼすとシミになりやすい
・日焼けで変色しやすい
和紙
たたみ
・ダニが発生しにくい
・飲み物などをこぼしてもシミになりにくい
・イ草の香りはない
・手触りが少し硬めに感じることも
プラス
チック
たたみ
・耐久性が高い
・ダニが発生しにくい
・水分を吸収せずお手入れが簡単
・イ草の香りはない
・梅雨や夏にベタつきやすい

関連記事:イ草だけではない!和室リフォームで選べるたたみの種類と特徴

既存のたたみを外し、畳表のみ張り替える作業の場合、12畳程度までの和室1間であれば通常1日程度で完了します。新しいたたみに完全に入れ替える場合、畳床の寸法を測って製作するなどの作業が必要なので、2日以上かかることが多いでしょう。

7. コルク

コルク床は、コルク樫の樹皮を板状に圧縮加工した天然素材の床材です。耐火性と耐水性を兼ね備え、保温性にも優れているため、年間を通して快適に使用できます。特に水に濡れても乾きやすく、室内の湿度も適切に保ってくれる機能を持っています。また、防音性が高く、足音などの衝撃音を効果的に吸収するため、階段や子供部屋などにおすすめです。クッション性があるため、歩行時の衝撃も和らげてくれます。

ただし、紫外線による色褪せが起こりやすく、また比較的柔らかい素材のため傷つきやすいことに注意が必要です。施工期間は12畳までの部屋で、1~2日程度です。

8. まとめ

床材を選ぶ際には、それぞれの部屋の使い方に合わせて優先すべき点が異なります。例えば、キッチンやトイレなどの水まわりでは耐水性が必要で、寝室では防音性やクッション性が重視されます。また、小さな子どもがいる家庭では、傷つきにくさや安全性が大切です。

マンションの場合は、建物の構造や規約により使用できる床材が制限されていることがあります。特に防音性に関する基準が設けられていることが多いため、事前に管理組合や管理会社への確認が必要です。

床材を選ぶ際は、初期費用だけでなく、メンテナンス費用や耐久性なども含めた長期的な視点で検討しましょう。また、張り替え工事は他の内装リフォームと合わせて行うことで、工期の短縮やコスト削減が期待できます。まずは近隣のリフォーム会社に相談し、プロの視点からアドバイスを受けることをおすすめします。

お問い合わせはこちら

10:00-19:00 | 土日祝OK
10:00-19:00 | 土日祝OK WEBでお問い合わせ
とじる
お問い合わせ・店舗検索
お問い合わせはこちら
ご相談・見積・無料
10:00-19:00 | 土日祝OK
×
×